ドイツ アプタイベルク美術館

ドイツのメンフェングラートバッハには、現代美術ファンには必見の美術館があります。それが、「アプタイベルク美術館」です。
「アプタイベルク」というのは、修道院の丘という意味です。美術館のあるあたりにかつてベネディクト派の修道院があったからです。

●アプタイベルク美術館
ドイツのメンフェングラートバッハは、ディッセルドルフの西へ約30キロメートルいったところにある小さな都市です。しかし、その中央駅の駅舎は、アールヌーボーの趣をたたえ、なかなか雰囲気のあるものです。
この中央駅を出て正面の駅前広場を横切って走っているのが、ヒンデンブルク通りです。この通りを左側へ向かって歩いていくとやがて、ビスマルク通りにぶつかります。ヒンデンブルク通りと、ビスマルク通りが、要するにメンフェングラートバッハのメインストリートとなります。
このヒンデンブルク通りをここから少しずつ右へとカーブしながらのぼっていくと、やがて森がある通りと交差します。この森の脇を少しいくと、現代美術の素晴らしさで名高い「アプタイベルク美術館」に出ます。
美術館の近くには、市の市庁舎があります。これはかつて修道院だった建物を、市庁舎として利用したものです。アプタイベルク美術館を訪れたなら、その隣接して建つ大聖堂も見学してみてください。旧修道院付属の境界で11~13世紀に建てられたものです。
アプタイベルク美術館は、火曜日~日曜日までの10時から18時までの開館です。月曜日は休みとなります。

フォルクヴァング美術館

ドイツのエッセンは、美術に関心のある人にとって非常に興味をそそられる都市かもしれません。
エッセンは、鉄鋼財閥クルップの本拠地として戦前からルール地方の中心都市として栄えてきました。

エッセンの中心部から北西へ約4キロメートルには、ツォルフェライン炭鉱跡があります。エッセンで最後まで操業していた炭鉱です。この建築物は、1930年代に「バウハウス」様式でたてられたもので、世界でもっとも美しい炭鉱と言われ、ユネスコの世界遺産に登録されています。貴重な産業遺跡というわけです。
現在、これらの建物は、復旧したうえで現代アートの展示会場となっています。なかでもノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンター付属の展示館である、「レッドドット・デザイン・ミュージアム」は、建築家のノーマン・フォスターが改装を手掛けたことで注目されています。
この町にあるのが、フォルクヴァング美術館(MUSEUM FOLKWANG)です。
フランス印象派やドイツ表現主義などを中心とするコレクションを所蔵しています。同じ敷地内には、ルール地方博物館があり、フォルクヴァング美術館とこのルール地方博物館を合わせて、「博物館センター」と呼んでいます。
フォルクヴァング美術館は、火曜日~日曜日の10時~18時まで。ただし金曜日は、24時までやっています! ルール地方博物館との共通券となっています。
エッセンに立ち寄ることがあったら、これらの美術館、博物館と、そしてユネスコ世界遺産の炭坑跡を訪れてください。非常に芸術的香の高い都市です。

ロンドン ナショナル・ギャラリー

海外旅行に何を求めるかは、人によって違いますが、ギャラリー巡りをして歩くと言う人もいらっしゃるのではないでしょうか?ロンドンは、ナショナル・ギャラリーをはじめ、世界的にも著名な美術館がたくさんあります。博物館もその倍以上ありますから、美術館、博物館をまわるだけでも、どれほどかかるかわからないくらいです。

そのなかでもロンドンに来たら真っ先に目指したいのは? おそらく「ナショナル・ギャラリー」と・・・ほぼほとんどの人が?・・・答えるでしょう。

●ナショナル・ギャラリー THE NATIONAL GALLERY
ナショナル・ギャラリーは、1824年創設の歴史ある博物館です。やはり著名なあの「ルーヴル美術館」と比較しても、その規模、内容ともに決して引けは取らないと思います。

ナショナル・ギャラリーのコレクション
ナショナル・ギャラリーには、13世紀から20世紀初期までのヨーロッパ絵画を2000点以上、常時展示しています。なかでも、この美術館の目玉と言われるのが、イタリア絵画やフランドル派、オランダ派の絵画のコレクションです。

ナショナル・ギャラリーガイドツアー
膨大なコレクションを、限られた旅行の日程のなかですべて見るのはおそらく不可能です。そこで・・・どの美術館や博物館についてもそうですが、まずは「めぼしいもの」を抑えて、そのあと自分の気に入ったものをじっくりと見るというのもひとつの方法かもしれません。
ナショナル・ギャラリーでは、月曜日から土曜日まで1日2回、「館内ガイドツアー」を行っています。ほぼ1時間です。そのほか、火曜日から金曜日までは13時からは、50分間のレクチャーを開催しています。特定の絵画、アーティスト、話題などについて解説してくれます。

ナショナル・ポートレート・ギャラリー

日本の文化、絵画ではあまり馴染みがありませんが、ヨーロッパではポートレート・・・肖像画・・・は、非常に盛んで、また優れたものがあります。
そんな肖像画を集めたのが、ナショナル・ポートレート・ギャラリーです。ナショナル・ギャラリー同様、イギリスのロンドンにあります。
●ナショナル・ポートレート・ギャラリー the NATIONAL PORTRAIT GALLERY
「ブロンテ姉妹の肖像画」がある美術館です。
チューダー朝時代から現在までの、イギリス歴史上の人物のポートレート・・・肖像画・・・のコレクションです。
時代別に上の階から下の階へと展示されています。イギリスロンドンっ子のお気に入りは、エリザベス2世の幼少のころの写真だとか・・・。
ナショナル・ポートレート・ギャラリーは、ナショナル・ギャラリーのすぐ隣です。訪れる際には、いっしょにどうぞ。
なお、近年増築され、コンピュータを駆使したIT・ギャラリーやレストランがオープンされました。

開館時間等は、ナショナル・ギャラリーと同じで、毎日、10時~18時。水曜日は、21時までです。ただし、お正月元旦、12月24~26日、グッドフライデーはお休みとなります。
グッドフライデーとは・・・「聖金曜日(せいきんようび)」のことを言います。イエス・キリストの受難と死を記念する日。キリスト教の用語で、 復活祭の前の金曜日をさし、キリスト教を信仰する国や地域では、施設がお休みとなることがあるので観光のさいには注意しましょう。別名「受難日」、「受苦日」と呼ばれることもあります。また、正教会では「 聖大金曜日 」。

ちなみに、ナショナル・ギャラリー同様、料金は無料です(特別展のみが有料となります)。

ロンドン テート・ブリテン

テート・ブリテン(TATE BRITAIN)
1500~2000年のイギリス絵画にかけては、ロンドン1充実していると言われる、イギリスロンドンの美術館です。ターナーTURNERは、イギリス人ご自慢の画家ですが、テート・ブリテンにおける彼のコレクションは、必見です。このコレクションをみるために、遠方から訪れる人もいるくらいです。

かつてはここに、モダン・アートのコレクションがありましたが、現在それらは、2000年5月にテムズ河畔に新しく開かれた、テート・モダンに移りました。そして従来、テート・ギャラリーと呼ばれていた美術館が、「テート・ブリテン」と名前を変えたのです。
つまり、もともとテート・ギャラリーと呼ばれていた、ひとつの美術館が、テート・ブリテンと、テート・モダンという二つに分割されたといっていいでしょう。テート・モダンは、20世紀以降のコレクションを、テート・ブリテンは16世紀~19世紀を担当しているということです。

ターナーの作品に「ヴェニスの太陽」があります。それをご覧になって、「あれ?」とお思いになることはありませんか?
ヴァニスといえば、燦々と太陽が降り注ぐイタリアの町です。しかし、ターナーのこの「ヴェニスの太陽」に描かれた空の暗いこと!
でも、ターナーにしては、他にないほど明るい、思い切った色づかいなのです!
イギリスの、いつもどんよりと曇った・・・雨が落ちてきそうな・・・空を眺め、そのような空を描くことに慣れていたターナーにとっては、「ヴェニスの太陽」の空も、十分に「まぶしいほど燦々と光り輝く」ものだったのでしょう。

王立芸術院

イギリスロンドンに、すべて個人所有のコレクションであるものを一定期間、アカデミーが借り受けて、展示しているところがあります。それが、「王立芸術院 ROYAL ACADEMY OF ARTS」です。

アカデミーがその所有者から順に借りていくため、展示物はどんどん変わります。したがって何度訪れても、いつも新鮮な感動を得られる美術館なのです。
情報誌(タイムアウトなど)で、現在の展示について調べてから訪れたほうがいいでしょう。
通常、ロンドンの著明な美術館(ナショナル・ギャラリー、ナショナル・ポートレート・ギャラリーなど・・・)は、特別展示を除いて料金は無料のところが多いのですが、この王立芸術院は、有料です。しかも、料金は展示内容によって変わるのです・・・。
とはいえ、通常、お目にかかれない世界の名画を観ることができるのですから、ロンドンを訪れた際には、ぜひ、よってみてください。
こんなに素晴らしいものを「個人で所有」している人ってどんな人なのだろう?と思ってしまいます。日本ではあまり考えられませんが、特にヨーロッパなどでは、こうした個人で素晴らしい、世界的なコレクションを所有している人がいるのです。でも、それを一般公開して、こうして私たちにも「拝ませて?」くれるのですから、嬉しいものです。

また、この王立芸術院の建物にも注目!
この建物は、イギリスの著明な建築家であるBurlington伯のデザインによるものです。彼は、有名なパトロンでもあった人です。

王立芸術院 開館時間
毎日10時~18時。入場は17時30分までです。
グッドフライデーと12月24~28日はお休み。

ロンドンの現代アートの美術館

ロンドンには、ナショナル・ギャラリーなど、いわゆる巨匠たちの作品を展示する美術館だけでなく、現代の「勢いにのった」アーティストたちの作品を展示しているアートギャラリーがたくさんあります。

たとえば、ロンドンのホワイトチャペル・アート・ギャラリーや、アイシーエー・ギャラリーなどです。

イギリスロンドンの歴史的な芸術の素晴らしさ・・・荘厳さ・・・に感動し、感慨を覚えながらも、圧倒されっぱなしで、少々お疲れの方?いらっしゃいませんか?
そんな方は、たまにはこうした若いエネルギーにあふれたアートギャラリーを訪ねてみられてはいかがでしょう?
かしこまることなく、また「しっかり予習して!」と力むことなく、気楽なきもちでふらっと立ち寄ることが、こうしたアートギャラリーで本当のアートに心を触れさせる秘訣かもしれません。

●ホワイトチャペル・アート・ギャラリーWHITECHAPEL ART GALLERY
現代アーティストと呼ばれる人たちの作品が中心です。
肩の力を抜いて、ふらりと立ち寄るのに絶好のギャラリーかもしれません。カフェもあります!疲れた足をしばし休めて、ロンドンの(どんより曇った・・・)空を見上げてみてはいかがでしょう?

開館は、火曜日~日曜日。11時から17時。水曜日は20時までです。
月曜日、祭日、クリスマスは各自ご確認ください。
料金は基本的には無料。特別展のみが有料となります。

●アイシーエー・ギャラリーICA GALLERY

ICAとは「現代芸術協会(INSTITUTE OF CONTEMPORARY ARTS)」です。アイシーエー・ギャラリーは、この協会が運営する美術館です。「アート」の最新の秀作をみることができます。
ただし、作品が展示されていないこともあるので要注意。

パリ オルセー美術館

フランスのパリにあるオルセー美術館は、1986年12月にオープンしました。
この建物は、もともと「駅」だったことから、入口を入るとなにかふしぎな感じを受けます。いわゆる美術館の、ともすると重くなりがちな空気がなく、広々とした開放感があるのです。ガラス天井から自然の光をふんだんに取り入れた展示場は、理想的な美術の鑑賞の場を提供しています。しかも、実はこの外光、コンピュータ制御で管理されているというから、すごい!さりげなくハイテクを駆使しているのです。
この建築、内装については、フランス国内では賛否慮論あるようです。しかし、さすが芸術の都、アートを観る目は確かであり、またそのアートを最もすばらしい環境のなかでみる知識と、それを実現する技術をもっていることにも脱帽です。
このオルセー美術館は、もともと印象派美術館にあった作品をそっくりここに移転したのに加えて、ルーヴル美術館やプティ・パレからも主要な作品が多数移転されました。
どの著名な美術館、博物館についてもいえることですが、ただでさえ駆け足で観光名所を回る旅行ツアーで、こうした展示物をすべてみることは「絶対に!」不可能です。このオルセー美術館をくまなく観るにはどれほど時間がかかるのでしょうか? 立ち止まって「じ~っと」見つめていたい気持を必死で押さえて、とにかく「足を進める」という鑑賞の仕方をしても、丸2日はかかるでしょう。したがって、時間的にも・・・体力的にも・・・そして、精神的にもそれだけの余裕がない人は、まずは、モネ、マネ、ゴッホ、セザンヌといったおなじみの印象派の巨匠たちの絵画から始めてはいかがでしょう? 

ルーヴル美術館の主な展示物

ルーヴル美術館の所蔵作品は、古代オリエント、古代エジプト、古代ギリシャ・ローマ、彫刻、絵画、デッサン、美術工芸の7部門に分かれています。
3つの代表的な美術館・・・ルーヴル美術館、オルセー美術館、そしてポンピドゥー・センターが、古代から現代までの時代を3つにわけてそれぞれが分担しているといえます。
ルーヴル美術館が古代~1858年を、オルセー美術館が2月革命~第1次世界大戦までの1858年~1915年、そしてポンピドゥー・センターが、1915年以降~と、3大美術館で各時代をすべて網羅しているのです。

そのうちルーヴルに所蔵される代表的・・・つまり、絶対に見逃してはならない!?・・・作品は?

●「ナラム・シン王の戦勝碑」
●「グデア頭像部」
●「ハムラビ法典」
●「書記坐像」
●「アメンヘテブ4世像」
●「ランバンの騎士」
●「サモスのヘラ女神」
●「乙女の行進」
●「サモトラケのニケ」
●「ミロのヴィーナス」
●「アヴィニヨンのピエタ」
●「シテール島の巡礼」・・・ワトー
●「ナポレオンの戴冠」・・・ダヴィッド
●「大オダリスク」・・・アングル
●「民衆を率いる自由の女神」・・・ドラクロワ
●「メデュースの筏」・・・ジェリコー
●「モナ・リザ」・・・レオナルド・ダ・ヴィンチ
●「ロランの聖母子」・・・ヤン・ヴァン・アイク
●「自画像」・・・デューラー
●「老画家の肖像」・・・レンブラント
●「レースを編む少女」・・・フェルメール
●「えび足の少年」・・・リベラ
●「溺死の奴隷」・・・ミケランジェロ

美術史の予習

ルーヴル美術館に行ったら誰しもモナ・リザや、ミロのヴィーナスは観たいと思うでしょうし、オルセー美術館に行ったならモネやマネといった印象派の珠玉の数々を見逃すてはありません。
ところで、この「印象派」とはいったいどのようなものなのでしょうか?

印象には、マネの「オランビア」や、モネの「ルーアン大聖堂」、ルノアール「ムーラン・ド・ラ・ギャレト」、ドガ「浴女」、その他ピサロなどがいます。1860年代にフランスのサロンに反対して起った派です。
対象の瞬間を印象付けようとしたもので、光と空気で対象を包み込むように描きます。

その他にも、古代のオリエントやローマは別にしても、ルネサンス以降にいろいろな派閥が登場しています。
ルーヴル美術館のあの有名なミロのヴィーナスは、古代ギリシャ、ヘレニズム時代の作品です。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」はルネサンス期にあたります。14世紀にイタリアにはじまり、16世紀まで続いた古代ギリシャ・ローマの復活と再生の時代様式と言われるものです。

フランドル絵画、オランダ絵画、バロック、ロココ、新古典主義、ロマン主義、写実主義、点描派や後期印象派など・・・。一般的な人は、戸惑ってしまうのではないでしょうか?

専門家でもない限り、詳しく論じられるだけの知識をもたなくてはいけないというわけではありませんが、ちょっと知っているのと知らないのでは観る目が違ってきます。最小限の基本的な「予習」をして美術館めぐりをするのが賢明かと思います。